【レポート】第2回 CV ドイツ・フライブルク視察ツアーレポート 最終回[2009年10月20日]
「ドイツは寒いから、断熱を厚くするのは解ったけど、日本は夏が問題なんだ!」こんな声が読んでくれている方から聞こえてきそうです。
実はドイツ訪問し,このヴォーバン住宅地を取材している日は、本当に暑い日でした。なんと!!「30度を超えていたのでした!!!」異常気象なようですが。村上さんに質問をしました。「ドイツの夏はどの位まで気温は上がるのですか?」「日本と変わらず35度くらいまでいきますよ!」
「えっ!!結構暑いんだ!!」
ドイツは冬はもちろん寒いんですが、夏も結構暑いのですね。ましてやオフィス。パソコン、ディスプレイ、コピー機などなど熱を出す機材がたくさんあるオフィスでは冬の暖房よりも夏の対策が重要です。

実はカラフルな意匠をしているパネルを空けると、中がルーバーのようになっていて侵入者は入れませんが、風は通るようになっています。ですので会社から帰るときに、夏は開放して帰ります。夏でも夜は涼しい風が入りますので壁に「蓄冷」をするのです。実はこの「蓄冷」というのをやることを日本の場合には余り考えていないようです。冷たい空気を送り、冷やすにはそれだけ「質量」が必要になります。この質量は当然ですが、重い物の方があります。よってコンクリートや、石で出来た構造は非常に熱を貯めやすいのです。解りやすくいうと、普通のお椀より、「石焼鍋」のほうがいつまでも保温性が高いということです。これは冷やすことも同じです。ですのでドイツでは木造住宅であっても、いろんなところにこの「蓄冷」をするための工夫が様々なところにあります(詳しくはヴォーバン会員様、勉強会で説明しますね)

このカラフルな建具に小さな穴が開いているの解りますか?実はこれも冷やす技術なんです。光は入れたいけど、夏は日射を出来るだけ建物内部に「蓄熱」しないために工夫されています。夏に「蓄熱」すれば非常に暖かい状態を維持することになるので夏場、春、秋でも日射は大敵なんですね。庇や、オーニング、広葉樹でカバーしきれないオフィスなんかはこのような形式で夏の対策をしているようです。
日本の場合は、雨戸という概念ですから、どうしても締めると暗くなりますよね。それでレースのカーテンをしめたりしますが、やはりこれでは室内に熱気と日射を入れることになります。それでエアコンをエネルギーを使って冷やしていたら意味がありませんね。でも日本にも昔はこのようなドイツと同じようなものがありましたね。「葦で出来た簾等」夏場に日本で昔見かけたあの簾等は適度に光を入れて、熱射は防ぐ賢いツールです。

このブラインドよく見てください。上の方だけ水平というか光が入りやすくなっていて、下のほうは完全に日射を止めようとしているの解りますか?これは庇の長さにあわせて上部は直射が入らないので光を取り込めるように開放し、下部は庇が届かずにどうしても日射が入るので閉じるというアイディアなのです。簡単なことだけど凄いことだと思いませんか?僕は結構感動しました。
このように、ドイツもやはり夏は暑いのでいろんなエネルギーを使わずに夏涼しくする方法を考えています。日本はすぐにエアコンを各部屋につけたり、24時間空調等でエネルギーをつかってばかりです。このようなパッシブ理論というか、自然に逆らわないで生きていくという昔から受け継がれてきた文化を捨てていると思います。デザインや、意匠性、コストも大事ですが、その前にもっと基本を大事にしていけば自然に逆らわないで生活ができるのに・・・僕はそれが一番だと考えます。住宅設計をしている方。もう少しそのあたりを真剣に考えて、学習して欲しいと思います。
ちなみに・・・このソーラーオフィスはちょっとハイテクも搭載しています。各部屋の温度と湿度をセンサーで感知しながら、先ほどのブラインドの角度を上げたり、下げたりしながら自然の力だけで部屋を快適に調整しようとしています。アクティブにエネルギーを投入するだけでなく、このような小さなエネルギーで「大きなおひさま」の力を利用したほうがいいと思います。
自分は日本の工務店、リフォーム業者さん、設計士さんにこのようなことを共に学ぶ塾が必要と感じました。
まずはこの「クラブヴォーバン」で一緒に学んだら如何でしょうか?否定したり、意見を言う前にまずは相手の方を学びましょう。
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