PJ80セミナー第4回東京「表示の次は最適化!設備設計ツールとしてのエネルギーパス 」を開催しました

9月15日、第4東京PJ80セミナー「表示の次は最適化!設備設計ツールとしてのエネルギーパス ~エネルギーパス別角度考察~設備×耐震×事例~」を開催しました。建築士や設計士などの専門家のほか、CV会員を中心に盛況の内に終了しました。

断熱改修をする前に、建物の性能のビフォー・アフターを計算することができるツール、エネルギーパス(※1)。最先端の木製トリプルサッシの販売を手掛け、日本エネルギーパス認定講師でもある吉田登志幸氏からは、エネルギーパスを使った断熱改修事例の紹介がありました。実際に改修をする前に、どこの改修にいくらかければどれだけの光熱費が下がるか、費用対効果のシミュレーションパターンを施主の方にもわかりやすい形でいくつも出すことができるので、ぜひ活用することをお勧めしたいとのことでした。

※1 エネルギーパス:
EU全土で義務化されている「家の燃費」を表示する証明書。EUでは一年間を通して快適な室内温度を保つため為に必要なエネルギー量が明示されています。床面積1m2あたり○○kW時必要という形で数値化されており、誰でも簡単に家の燃費を確認する事ができます。このエネルギーパスの日本版を普及させようと、2012年に一般社団法人日本エネルギーパス協会が設立されました。

 

CV理事で一般社団法人日本エネルギーパス協会代表の今泉太爾からは、エアコンなど家電の省エネについて。日本版のエネルギーパスのソフトウェアの開発者。建築の省エネ法が書いてある緑本やIBEC機関紙の家電の使用電力の一覧データから、実測値がどうであるかを自身で実験し、その過程の詳細が紹介されました。エネルギーパスのソフトウェアの次のバージョンでは、家電の性能についても、家庭によってどの家電をどのように使っているかを入力し、今よりさらに計算値が実際の値に近づくようにする予定だそうです。

環境性能・省エネルギー・自然素材・温熱環境にこだわった省エネ住宅の設計を数多く手がけている、真建築事務所の小林直昌氏からは、断熱改修のノウハウについて。外壁だけの改修依頼が来ることが多いそうですが、実際は壁だけでなく、窓も天井も床もぐるっと全て断熱をしないと意味がないとのこと。予算上全て一度にできない場合には、まずはエネルギーパスでシミュレーションして、費用対効果の高い部分をまず改修し、将来的に徐々に改修を進めていく良いのこと。断熱改修のみならず、熊本の地震の事例から耐震改修についての話も。2000年の新耐震基準を満たしていても倒壊した家がたくさんあったこと、その経験を踏まえ、今後は命と財産を守るために、さらに安全度の高い「許容応力度計算」によって構造計算をし、しっかり施工現場に落として家を建てることが大事だとの話がありました。 

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