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エネルギー自立地域経済好循環 × イノベーション 
                 持続可能なまちづくり

環境大臣官房長をお招きし、12月12日「特別篇・持続可能な発展を目指す自治体会議」を開催しました

 

2015年12月に開催した特別篇・持続可能な発展を目指す自治体会議(以下持続会)は、省庁連携会議ということで、内閣府・経産省・農水省・環境省にお越しいただき、各省の予算措置の説明と自治体からの意見を議論する主旨で開催しました。

 

2016年12月の持続会では、環境省の森本大臣官房長にお越しいただき、環境省の予算措置の目的、意義についてご説明いただくとともに、自治体からの意見を発表し、深く議論する場を設けました。また、持続会で「域内経済好循環モデル」を2017年3月までに構築していくにあたり、各自治体とディスカッションを行いました。

今回は、会員自治体の下川町・ニセコ町、岩手県二戸市、鳥取県北栄町+熊本県小国町からの参加に加え、来年度会員自治体に入会を希望する岩手県雫石町が参加されました。

 

第一部の特別講座では、東京大学先端科学技術研究センター 特任研究員、谷口信雄氏より、「国の政策、助成、促進プログラムとの付き合い方」について。環境省・林野庁事業で、国が自治体や企業に対する委託研究や補助事業等の審査員、地域に根ざした再エネ事業の補助申請の委員やアドバイザーを務めている立場から、何を目的として、どのような枠組みで事業を実施するのかのポイントについてレクチャーいただきました。

 

次に代表の村上敦から、「『kWh=¥』で稼いだお金の回し方〜ドイツでの組合出資型の事例」 について。ドイツの都市部や農村部で、省エネ+再エネの推進によって域内が潤ったお金で、どのようにうまくお金を地域市民のために回しているか、という事例紹介がありました。

 

 

第二部の本会議の冒頭では、2016年10月に大きな震災の被害を受けた鳥取県北栄町の担当者より、震災後の対応、進展などについて報告を受けました。自治体会員の皆さんと相互視察で北栄町を訪ねる予定をしていた3日前にまさかの地震で、視察は直前にキャンセル。しかし、震度5強という大きな揺れにも関わらず、大きな人的被害がなかったことは、不幸中の幸いでした。

 

その後、代表の村上敦から「『kWh=¥』の考え方、地域経済を強化するための持続会の取り組み」について、この「持続会」が目指すところについて再確認を行いました。続いて、環境省大臣官房長の森本英香氏より、「次年度の環境省の施策と人口少数自治体の活躍について」。まちづくりに役立つことのために大事なことは「地域の資源(資産)に目を向けること」「ひとりひとりに出番があって、その人たちが活躍できるような形を作っていくこと」「少しでも人の役に立っているという想いを地域の人が持てるようにする」などの力強いコメント共に、環境省としては、近年は環境だけというのではなく、環境xエネルギー、環境x観光といった事例に注目し、事業を推進しているという説明を受けました。環境省が注目している地方の事例の紹介の後、参加者からのたくさんの質問や意見に対しても真摯に耳を傾け、非常に丁寧に回答されている森本氏の姿が印象的でした。

 

その後は、国の交付金を受け「課題解決型自治体アライアンス事業」として策定中の域内経済循環を測るためのモデル構築についてディスカッション。家電・設備・建築それぞれの分野で、各自治体がどのような省エネ+地域経済を回す取り組みを行っていきたいのか、どういうデータなら現実的に取れて、その効果が推し量れるのかについて、ヒアリングと意見交換を行いました。


クラブヴォーバンでは引き続き、域内経済好循環モデルの構築についての取組みの加速化や数値化・見える化の具体策を、会員自治体の皆さんと共に考え、全力で支援していきます。