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                 持続可能なまちづくり

10月26-27日「持続可能な発展を目指す自治体会議自治体相互視察@葛巻町」を開催しました

 

2015年に設立した「持続可能な発展を目指す自治体会議」では、正会員自治体の相互視察を行い、会員自治体同士での情報や知見の共有や交流、懇親を重ねてきています。その一環で、年に一回会員自治体の相互視察を開催しています。

 

初年度は北海道・下川町を視察し、次年度の昨年は鳥取県・北栄町予定でしたが直前の大地震のために延期、第2回目となる今年度は岩手県・葛巻町にホストになっていただき、下川町・ニセコ町・二戸市・雫石町・横瀬町・北栄町の町長・副市長・担当の方やクラブヴォーバンの理事やコアメンバーなど、約40人の参加となりました。

 

26日正午前に新幹線のいわて沼宮内駅に集合し、秋の紅葉の美しい山々に囲まれた「くずまき高原牧場(昭和51年に町の第3セクターとして設立、現在は一般社団法人葛巻町畜産開発公社)」へ。ここでは全国から仔牛を預かり、2年間放牧で育てて返す事業もしています。

 

ここで発生する糞尿は、10年前からデュアル式のバイオガスプラントで活用され、エネルギー(電気・熱)と良質な肥料を生産しています。5年前からは一般家庭からの生ゴミもここで処理され、一般ごみが3割削減されたそうです。敷地内の体育館は、町のイベントで使われ、地元のカラマツの集成材が使われています。鉄骨より施工費が2割高いが、地元の林家や製材所などにお金が落ちるとのことです。ショップでは、ここで作られた牛乳やヨーグルト・チーズ・ソフトクリームなどの加工品が販売されていました。

 

 

 

次は、グリーンパワーくずまき風力発電所1基 1750kwの風車が12基あり、電源開発株式会社から町への固定資産税は年に3億円になります。そもそもこの立地に開発できたのは、戦後に葛巻牧場のために作られた道路が存在したからです。絶滅危惧種のいぬわしの生息地もあるため、開発時にはいぬわしの飛行ルートにかからないよう配慮をし、これまでバードストライクの被害もないとのことでした。現在、22基増設中の工事現場にも立ち寄りました。山の連なる尾根に、白いタービンが回っている姿は壮観でした。

 

 

その後、今年新築したばかりの町立江刈小学校へ。葛巻産のカラマツなどの地域材がふんだんに使われたバリアフリーの小学校は、エントランス部分が開放的で、小学生だけでなく住民にも多目的ホールのようにも使われる場所になっていました。暖房は木質バイオマスのボイラーで、地域の木材チップが使われています。

 

第一日目最後の視察は、岩手くずまきワインの製造・販売所へ。地元で採れる山ぶどうが使われたワイン。たくさん試飲させていただき、みなさんお土産にとワインやジュースを買われていました。ワインの樽をたくさん寝かしてある醸造所では、将来はワインの樽についても、地元産ミズナラ材の樽を作っていきたいとの話を伺いました。
 

 

第2日の視察は、町立の葛巻病院&養護老人ホーム葛葉荘。こちらも、新築されたばかりで、地域のカラマツの集成材がたくさん使われ、足湯の施設もありました。今、日本の多くの地域で少子高齢化が進む中で、民間の病院や診療所が撤退していくことが問題になっています。その中で、町として医療と教育と雇用に力を入れる、という町長の強い方針が実現されているのを感じました。その後は、参加自治体のお悩みの相談やそれに対する意見やアドバイスなど、ざっくばらんにディスカッションが行われました。